滝山病院で患者への虐待発覚
2023年2月、東京都八王子市にある滝山病院で虐待が発覚し
これまでに、患者への暴行の容疑で看護師5人が
逮捕・書類送検されています。
虐待や暴行に関わった職員は少なくとも
十数人いるとの証言もあり、全容解明が急がれる事件です。
また、監督する東京都が業務改善命令を出す異例の事態となっています。
滝山病院長 朝倉重延
今回、暴行が発覚した滝山病院 院長 浅倉重延は
過去に院長を務めていた浅倉病院でも同様の虐待をおこなっており
事件後、朝倉病院は事実上の廃院となり、
院長は保険医の資格を取り消されました。
保険医の資格は、法律では5年で再申請が可能です。
ただし、厚生労働大臣が「著しく不適当」と認めた場合などには登録ができません。
朝倉重延は再び登録されていました。
朝倉病院であれだけの事件を起こしながらなぜ滝山病院で院長を
しているのかとの質問に本人は
「同族経営の病院で院長の成り手が無く仕方なく院長をしていた。」
と回答しています。
朝倉病院事件
2001年、元職員の告発により事件が発覚した。
同病院に入院していた40名以上の患者が不審な死を遂げている事が明らかになった。
同病院に入院していた患者の多くは身寄りのない高齢者や生活保護受給者であり、
事件が長年発覚しなかったのはこのような境遇の患者が
多かったことが影響していると見られる。
入院患者たちの手足や身体を拘束し、
治療を受ける必要のない患者にIVHという点滴を投与するといった行為が行われていた。
このIVHとは、本来は自力で食事が摂れない患者に対して投与する高栄養の点滴であり、
治療を受ける必要のない人にこの点滴を投与した場合、
体内の栄養のバランスが崩れてしまい多臓器不全を引き起こすことがある。
その他にも、手術を受ける必要のない患者に不必要な手術を行う、
手術室ではなく一般病棟で乳がんの手術などの非人道的な行為が行われており、
これらは診療報酬目当ての不法行為であったと思われる。
この時立件されたのは、不正報酬の部分だけであり
虐待や、40人以上の不審死については罪に問われていません。
精神科病院を必要悪と認め、捜査が行き届かなかったのかも知れません。
エコーチェンバー現象か
閉鎖された空間で、自分の考えに同調する人間だけが
集まり、お互いに正当化し合っていると
あたかもそれが正しいことのように思えてくる現象です。
病院内では暴言や暴行は正しい行為だ!
と錯覚してしまっていたのでしょうか。
その舞台をこの男が別の場所でも作り、患者に同じことを繰り返した
ならばとても悔やまれます。
今回は徹底的に捜査され、全容解明してもらいたいです。